音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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声色

"声色(こわいろ)"と言う言葉は不思議である。判り切ったことだか、声に色はない。けれども、中には色が付いている声がある。「黄色い声援」。諸説あるが随分古くからある言葉だそうだ。

今回はそんな"声"をテーマにしてみたい。声は人間が持っている唯一無二の楽器のひとつである。その種類は千差万別であるうえに人による違いがわかりやすい楽器でもある。

声色とは不思議な色だな、といつも思う。確かに自分の知っている声に色を付けろと言われたら難しいが、区別はつく。声色とはあくまで雰囲気を表現する言葉だ。

「私はこの歌手が好き」という理由は往々にして声にあるのではないだろうか?もちろん歌い方が好きだとか、このメロディ・歌詞が好きという理由もあるだろうが声に起因することが多いのではないだろうか?無論私の勝手な解釈であるため、正しい解釈とは言えない。

私は楽曲を聞くとき、最も重要視しているのは声である。もちろん総合的に曲を聞いて判断していることが前提である。結局好みの声は聞き続けられる。少々曲が好みでなくとも、歌が下手でも聞いてみたくなる。なので私は声を重視している。

具体的に私好みの声を紹介していく。

1.椎名林檎/自由へ道連れ

言わずもがなと。私のブログをご覧いただいている方には特別扱いしていることが何となく伝わっていると思う。この楽曲も中期にあたるが、林檎さんの面白い声が聞ける。やはり私にとっては最高の声色をいくつも兼ね備えているアーティストだ。とにかくこの20年あまりこの人以上の声に出会えていない。良くもあり寂しいことなのかも知れないが、これからも聞き続けていくに違いない。

2.salyu/じぶんがいない

この人の声も独特だ。たまに怖くなるくらいに感情を掻き乱されるほどに美しいときもあれば、今回のようなsalyu×salyuの作品は究極の無機質な声色を出すこともある。どちらにせよ怪物だ。すごく好きな声だ。

3.Harry Connick Jr./Just The Way You Are

貴公子Harry Connick Jr.もかなり興味深い声だ。ビリージョエルのカバーの動画だ。かつてはシナトラの再来とまで呼ばれた甘いその声色は、男の私でも惚れ込んでしまう。

4.Anita O'Day

不世出のジャズシンガーのひとりで、私が最も好きな女性ジャズシンガー。破天荒なキャリアがもたらす不思議なトーンを含んだ声色でメロディを奏でる。晩年のパフォーマンス動画だが、やはり良い声だ。あまりにも素晴らしい声なうえにやっぱジャズはレコードだろ、と勝手に決めつけてAnita O'DayのLPを買い漁り続けたこともあった。

キリがないのでそろそろ終わりにしたい。正直書き足りないのでまた第二弾をやろうと思っている。今回の最後は知久さんだ。かつてイカ天時代に一世を風靡したバンド「たま」のフロントマン。一度聞いたら忘れられないユニークな声色。何を隠そう子供の頃初めて行ったライブはたまのツアーだった。確かに活動期間も決して長くはなかったが、あの声は今でも定期的に聞きたくなる。たまは前衛的過ぎた天才バンドだったと思う。今の時代にいたらどんな評価をされたことだろう。そんなことを思いながらご一聴を。

5.知久知焼/死んぢゃってからも