リンドバーグの1991年作品「BELIEVE IN LOVE」だ。以前リンドバーグについても少し触れたことがあるが、今回は何の話がしたいかというと不思議な感覚に囚われたことの話。先程のカーラジオから「夢で逢えたら」のオープニングが流れて耳に入ってきたときのことだった。私の頭の中では次の曲が流れていた。
1993年「STAND UP TO THE VICTORY〜トゥ・ザ・ヴィクトリー〜」という曲だ。名曲が多いと言われるガンダムの主題歌の中でも根強い人気があると言われる曲だ。「機動戦士Vガンダム」オープニングテーマとして使用されたこの曲を歌っているのは川添智久さん、つまりリンドバーグのベーシストであり、作曲も手掛けている。そして冒頭の話と繋がる。通勤中の私は思ってしまった。
1993年の「会いたくて -Lover Soul-」「だってそうじゃない!?」も川添さんだ。渡瀬マキさんの声、歌い方にフィットさせたグッドメロディは本当に秀逸だと思う。ソロの「STAND UP TO 〜」もちょうどこの頃リリースされ、作曲家として勢いに乗っていたと言える。とは言え1994年に入り名曲は出るものの、「ガールズボーカルバンド」と言えばジュディマリへと時代が流れていった。
そして、1999年の7月にはインディーズシーンに衝撃を走らせた1枚があった。L'Arc〜en〜Cielや宇多田ヒカルさんの1stなんかもアルバムチャートを賑わせていた中で、メロコアの金字塔的アルバムが1999年の6月30日にリリースされた。ハイスタことHi-STANDARDの「MAKING THE ROAD」だ。元々「ANGRY FIST」で世間の注目を浴びていたが、この「MAKING THE ROAD」によりインディーズバンドというものが市民権を手に入れたのではないか、と勝手に思っている。今だにメロディックパンクバンドでNo.1クラスの人気を誇ると今年のパンクスプリングで実感した。
と、ここまで文章の中に楽曲を織り交ぜながら紹介してみた。自分のB-DASH昔話はこの辺にしてもう少しGONGONについてもう少し触れてみたい。B-DASH解散後のバンドとして「FOOL A MEAN GOES.」(フラミンゴーズ)をやっていたが、なかなか面白い。ドラムは元SNAIL RAMP(スネイルランプ)のISHIMARUさんが務めているが、マキシマム ザ ホルモンの「拝啓VAP殿」をやってみたりしている。
話はいつまでも尽きない。GONGONの残した功績は凄まじい。以前「街録」で見たが、インディーズでスターダムにのしあがったのも一瞬だったようだ。あっさりとメロディックパンクの良い楽曲、売れる楽曲の仕組みを紐解いてしまった天才。その後も簡単にシーンを席巻すると思っていたが、思うようにいかなかったのがその後の彼の人生を変えてしまったのだろうか。時代の流行りを捉えるのは難しかったが、彼自身はメロディメーカーとして天才というだけの話。そんな彼が残した爪痕は大きかった。先程のホルモンもそうだし、かなり多くのファンやアーティストがGONGONのことを各SNSで追悼投稿しまくっているのを見ると変わった人だけど愛されていたんだなぁと思う。最後は敢えて FOOL A MEAN GOES.の楽曲「SMASH」で終わりにしたい。B-DASH解散後も相変わらず「めちゃくちゃ語」は健在。だけど最後までグッドメロディを届け続けてくれた。ありがとうGONGON。ではご一聴。
さて、最後は上半期の「この1曲」を選定したい。なんだかんだで色々な楽曲を聞いた半年だった。良い曲をたくさん聞いたので迷う。一番心に刺さった楽曲というところでは、ハイスタのライブか。「Wait For The Sun」も捨てがたい。「Maximum Overdrive」も良かった。このイントロで鳥肌がたったのは「New Life」。でもやっぱりNOFXか。日本最後NOFXの「Linoleum」はこちらもイントロから痺れた。では上半期の神曲をご一聴。