音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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GONGONの爪痕

B-DASHのGONGONこと菅原勇太さんが亡くなった。まだ46歳だって。自分がかなり聞き込んだバンドの人が亡くなるのはやっぱり寂しい。ハイスタのツネさんの時もショックが大きかったが、GONGONは歳が近すぎるのでまた違った寂しさも加わってきた。ほんの「ちょ」っとだけ年上なんだけど、考えてみれば20歳位で日本メロディックパンク界のトップに上り詰めたんだからすごい。

若い頃友人と本当に良く聞いた。ポップでキャッチーなメロディは「KIDS」だった俺たちの心に突き刺さりまくった。

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20年以上前の2000年の丁度今頃、7月に見たB-DASHはどこか冷めてるような不思議なバンドだったが、曲はカッコ良過ぎた。GONGONはいつでも「情熱」的で「たましい」のこもった名曲を世に放ってきた。

2000年代に入りメロディックパンクも注目を浴びることとなった。そのシーンの中心的な存在であったB-DASHはアルバムでオリコンインディーズチャートの首位を獲得するなど賞「レース(race)」にも関わるような活躍を見せた一方、晩年や解散後のGONGONの言動では大きな「問題(problem)」を抱えていた。

Xでポストしていたのを見ていたが、かなり情緒が不安定だった。「炎」上するような発言もあり、今思ってもなかなか危うい状況だった。しかし、誰に対してもある意味分け隔てなく対応してくれた。私のメッセージにもきちんと返信してくれたこともあった。

と、ここまで文章の中に楽曲を織り交ぜながら紹介してみた。自分のB-DASH昔話はこの辺にしてもう少しGONGONについてもう少し触れてみたい。B-DASH解散後のバンドとして「FOOL A MEAN GOES.」(フラミンゴーズ)をやっていたが、なかなか面白い。ドラムは元SNAIL RAMP(スネイルランプ)のISHIMARUさんが務めているが、マキシマム ザ ホルモンの「拝啓VAP殿」をやってみたりしている。

この動画を見て思うのは「めちゃくちゃ語」の影響力だ。カバーされている側のマキシマム ザ ホルモンマキシマムザ亮君も確実に影響を受けている。B-DASH最大の特徴のひとつである「めちゃくちゃ語」の不思議なところは、めちゃくちゃなのに歌詞を覚えることが出来るところだ。歌詞はその前後の文脈を踏まえた上で言葉が覚えやすくなってくる。しかし、 GONGONの楽曲はメロディで、というか音で歌詞をインプットさせてくれた。まるで赤ちゃんが新しい言葉を教わるが如く、英語初心者が留学先で浴びるように英語を聞いて喋ることが出来るようになるように。GONGONの楽曲はそれに近かったのかも知れない。次に聞いてもらいたい「メロディック本門寺」もそんな1曲だ。

話はいつまでも尽きない。GONGONの残した功績は凄まじい。以前「街録」で見たが、インディーズでスターダムにのしあがったのも一瞬だったようだ。あっさりとメロディックパンクの良い楽曲、売れる楽曲の仕組みを紐解いてしまった天才。その後も簡単にシーンを席巻すると思っていたが、思うようにいかなかったのがその後の彼の人生を変えてしまったのだろうか。時代の流行りを捉えるのは難しかったが、彼自身はメロディメーカーとして天才というだけの話。そんな彼が残した爪痕は大きかった。先程のホルモンもそうだし、かなり多くのファンやアーティストがGONGONのことを各SNSで追悼投稿しまくっているのを見ると変わった人だけど愛されていたんだなぁと思う。最後は敢えて FOOL A MEAN GOES.の楽曲「SMASH」で終わりにしたい。B-DASH解散後も相変わらず「めちゃくちゃ語」は健在。だけど最後までグッドメロディを届け続けてくれた。ありがとうGONGON。ではご一聴。

 

SMASH

SMASH

  • GONGON Records
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