音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

 当ブログにはアフィリエイト広告が含まれています

「THE WACKIDS」 ROCK ’N’TOYSの世界

THE WACKIDSというバンドをご存知だろうか?

初めて見たとき思わず目を奪われた。皆さんご存知のNirvana(ニルヴァーナ)「Smells Like Teen Spirit」だ。動画をご覧いただいてわかるだろうが、おもちゃの楽器だ。

f:id:bandbnad:20240309125816j:image

あのオタマトーンも上手く駆使しながらロックサウンドをカバーしている。この「THE WACKIDS」のメンバーは、オタマトーンハンドベルのおもちゃ、鍵盤ハーモニカ等でメロディラインを担当している「BLOWMASTER」(Wacky jaune)、ドラムやパーカッション担当の「BONGOSTAR」(Wacky rouge)、ギターパート担当の「SPEEDFINGER」(Wacky bleu)のフランスのスリーピースバンドだ。とにかく面白い。

Johnny B. Goode」も彼らのロックアレンジにかかればこんな感じだ。「ROCK ’N’TOYS」(ロックントイズ)というジャンルでいくつかのカバーをしている。活動自体は長く20年前路上で演奏していたそうだ。そこでおもちゃの楽器で演奏したときのリアクションが大きかったことが始まりとのこと。

 

ロックの他にも90年代をインスパイアしているケースもあり、こういったカバーをしたりと非常に面白い。

Spice Girls(スパイス・ガールズ)の「Wannabe」をこういったおもちゃを使ってアレンジカバーもするすごいバンドだ。彼らは2000年までの音楽に対してこだわっており、現在もそれをコンセプトにツアーを行ったりしている。(下記リンク先はフランス語)

単なるカバーではなく見る側をどれだけ楽しませることが出来るかということを考えたパフォーマンスはすごいと思う。まだまだ紹介しきれないところがあるが、今回はそろそろ最後の曲としたい。きちんとレコーディングしてMVもきちんと作った「Don't Look Back in Anger」、Oasis(オアシス)の超名曲のカバーだ。おもちゃの視点というMVは彼らの世界観の一部だろう。今後も面白いパフォーマンスに期待しながらご一聴を。

 

 

 

パンスプの話 PUNKSPRING2024

もう始まる前からそんな予感がしていた。日本のメロコア史において最も重要なライブのひとつになるかも知れないということを。

日本メロコアバンドの最高峰バンドのひとつ「ハイスタ」こと「Hi-STANDARD」と、こちらは世界で最も重要なメロコアバンドのひとつ「ノーエフ」こと「NOFX」の話。この2024年3月17日までにこの2バンドでNOFXのラスト日本ツアーを行っていた。ご存知ない方のために、NOFXは現在活動終了に向け世界中でツアーを行っている。

そして、今回日本で3箇所ファイナルツアーを行ってきて、それに同行するバンドはハイスタ以外に他にはいない。その界隈のバンドがわからない方にそれがどれ程重要なことかと言えば、TMネットワークのラストツアーに浅倉大介さんが着いていくことのグローバル版?いや例えばだが、デヴィッドボウイの日本ラストツアーに布袋寅泰さんや坂本龍一さんが登場するレベル?と例えるのが難しいので誰かうまく例えて欲しい。ただ、何となくとてつもなく凄いことだ、ということでご理解いただきたい。

そして最後の場がPUNKSPRING2024の2日目だった。前日の1日目も解散するSUM41がトリを務めていた。そのライブの後日本でのツアーをやることになっていた。NOFXは本当に日本ラストだったのだ。

実は今この記事を書きはじめたのは現地へ向かっている夜行バスの中だ。過去記事からわかるように私は西日本のとある地域のため、幕張メッセは遠方なのだ。しかも今回は単身での参戦。コストをかけられないため20年ぶりに深夜バスでの長距離移動なのだ。実際この歳になって再び乗ることになろうとは思わなかった。そんな遠征記を綴っていきたい。そんな中まずは速報的記事。

f:id:bandbnad:20240310161732j:image

とにかく久しぶりに乗ったのだがこれがキツかった。仕事が終わってからバスに乗り込み、余り眠れないまま朝方ごろ東京駅に降りそのまま幕張へ。40過ぎたおっさんには少し過酷すぎたが、入り口のゲートを見た瞬間それまでの苦痛が吹き飛んだ。

f:id:bandbnad:20240317125440j:image

NOFXが最後なんだ。」

そんな言葉が頭によぎった瞬間寂しさが膨らんだ。まさかタイミングよくパンスプに奇跡的に参戦することが出来たのだ。とにかく個人的に人生最高のラインナップなのだ。まずThe Linda Lindas(リンダ・リンダズ)に始まり、The Vandals(ザ・ヴァンダルズ)にレジェンドのThe Damned(ダムド)。そして、マキシマム ザ ホルモンにハイスタ。最後はトドメのNOFX。しかもそのNOFXには私が最も敬愛するスカパンクバンド・DANCE HALL CRASHERSのKarina Denikéがバンドメンバーに名を連ねている。これ以上の最高のシチュエーションがあるだろうか?と、今後これを超えるフェスに出会えるか不安になるような面子だ。偶然の賜物かも知れない。NOFXがThe Vandalsとやるのはわかる。しかし、The Damnedとやるなんてまさに地獄に落ちても想像出来なかった。今回は25年バンドやってるホルモンですらThe Linda Lindasの次の若手だと言うベテランフェスだった。

ちょっとしたトラブルもあったため詳細記事はまた後日書きたい。全体的な話を今回はしたい。なんだかんだで実はこれまたホルモン以外ライブ初めてだった。NOFXは最初にして最後。だから自分の中での滑り込みセーフの手応えが凄かった。まずThe Linda Lindasはやっぱり面白いバンドだった。

記事を書いたのが1年前。まだ子供ではあるが少し大人びた雰囲気で熱いサウンドだった。The Vandalsは自分が思っていたよりおじいちゃんになっていたが、あのボーカル誰だ?ということでざわついている。

さて、その次はマキシマム ザ ホルモンだったがガッツリと楽しんだもののここでひとつ事件が起こり、その後のThe Damnedをほとんど見ることは出来なかった。また後日話したい。でもThe Damnedを少しでも見ることが出来たのはものすごく宝だと思う。

そしてハイスタ。やっぱり良かった。NOFXに対してリスペクトを感じるセトリだったと思う。初期の作品を中心に熱いサウンドを繰り広げたのだが、思わず泣けてしまった。

最後はNOFX。これでもかと次から次へと畳み掛けてくる。くだらないMCから楽曲に入ったときシリアスさへの切り替えがすごい。演奏カッコ良過ぎて、本当に辞めてしまうのか?と疑ってしまうほど走りっぱなしだった。

最後はこの曲だった。「DECLINE」。最後はハイスタも飛び入って非常に長いバージョンだった。ハイスタの難波さんも言っていたが、NOFXは終わるけどサウンドはずっと残ると。もう一度聞いていくべきバンドだと改めて感じた。またPUNKSPRINGで得た物を伝えたい。その記事はまた後日。ではご一聴。

 

 

 

なかなか上手くいかない 旅の途中の小言

こんなにブログを投稿しなかったのは初めてだ。3月に入りなかなかブログを書く機会がない。忙しいというか様々なことが重なって上手くいかない。音楽自体は耳にしているが、なかなか筆が進めにくいというか時間が取れないような。書こうとするのだがもうひとつ上手くいかない。軽いスランプかな。

そして私は今深夜バスの車中だ。もしかしたら人生において最も重要な音楽ライブを聞くことになるかも知れない。それは後にならないとわからないが、とりあえずそのためにおっさんなのに単身で高速バスに乗り込んだ。NOFXの最後とハイスタを見るために。続きは後日。ではご一聴。

 

 

 

SCIENCE FICTION 宇多田ヒカル

(2024年4月更新)

宇多田ヒカルの「初」ベストアルバムが2024年4月10日にリリースされた。そんなことを見かけたので少し考えながら紹介記事にしたいと思った。

アルバムのタイトルは「SCIENCE FICTION」という何とも意味深に感じる名称だ。いわゆるSF・空想科学小説と訳されるがどこを指しているのか、そんなことを思いながら曲目に触れていきたい。

[DISC1]

1.Addicted To You(Re-Recording)「1999年」

2.First Love(2022 mix)「1999年」

3.花束を君に「2016年」

4.One Last Kiss「2021年」

5.SAKURA ドロップス(2024 mix)「2002年」

6.あなた「2017年」

7.Can You Keep A Secret?(2024 mix)「2001年」

8.道「2016年」

9.Prisoner Of Love(2024 mix)「2008年」

10.光(Re-Recording)「2002年」

11.Flavor Of Life -Ballad Version-(2024 mix)「2007年」

12.Goodbye Happiness(2024 mix)「2010年」

[DISC2]

1.traveling(Re-Recording)「2001年」

2.Beautiful World(2024 mix)「2007年」

3.Automatic(2024 mix)「1998年」

4.君に夢中「2021年」

5.何色でもない花「2024年」

6.初恋「2018年」

7.Time「2020年」

8.Letters(2024 mix)「2002年」

9.BADモード「2022年」

10.COLORS(2024 mix)「2003年」

11.二時間だけのバカンス featuring椎名林檎「2016年」

12.Gold〜また逢う日まで〜「2023年」

13.Electricity「2024年(新曲)」

14.Somewhere Near Marseilles -マルセイユ辺り-(Sci-Fi Edit)[bonus track]「2022年」

とりあえず並べてみた。曲の後ろに書いてある年は、その楽曲がリリースされた年を記載した。特別年代関係なくバランスよく配置されているように感じる。2枚目が少し最近の作品のように感じるが気になる程ではない。このアルバムにはいくつかの再録を含む新リミックスを多く収録。また、レコード会社のソニーとユニバーサルをまたいだ楽曲が収録されているので、そのあたりの垣根を越えてきたのはアーティストの意向も通っている。また、フィジカル(CD)はソニー、デジタルはユニバーサルと分けて販売される。

 

 

さて、ここからはなぜ「初」ベストアルバムとなったのかという話。やたら公式も今作を「初」として推している。宇多田さんのベストらしきアルバムは「3枚」存在していると思う方も多いだろう。

 

Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1

Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1

Amazon

 

Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2[初回盤]

Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2[初回盤]

Amazon

 

Utada The Best

Utada The Best

  • アーティスト:UTADA
  • ユニバーサル
Amazon

と、3枚とも形はいわゆるベストアルバムだ。「Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.1」(2004年)、「Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2」(2010年)はコンピレーションアルバムという枠組みで公式に発表されているようだ。いわゆるシングルや代表曲を集めただけというイメージでいればいいのだろうと勝手に解釈する。Utada名義の「Utada The Best」は2010年に「〜VOL.2」と同日にリリースされているが、宇多田さん本人が「完全に自分の意思に反している」と宣言しており、これはベストとは言い難い見解だ。それらの話も踏まえて、今作はデビューしてから25年余り経過した段階での彼女の作品、「宇多田ヒカル」としてのベストを収録していると言っても良いのではないかと思う。CDセールスがかげりを見せ始めた頃、彗星のごとく現れ史上最高枚数のセールスを叩き出したアルバム「First Love」。確かに「First Love」はベスト「な」アルバムのひとつだろう。だけれども今回の作品は前述のとおり現段階でのベストということで落ち着いて楽しみながら聞いてみたい。

 

 

時間の流れとは恐ろしいもので、宇多田さんの3rdアルバム「DEEP RIVER」が出たのが2002年。そのあとくらいにサザンが「勝手にシンドバッド」でデビューして25周年のリマスタリングCDをリリースしていた。当時CD屋で働いていたのですごい印象に残っている。そのとき思ったのは「サザンってまた古いなー25年もやっているのか」と懐メロ感があった。そしてそんな25年が経過したのが今の宇多田ヒカルさんだ。そして、その両アーティストともにまだバリバリやっている。

今年の作品「何色でもない花」のMV。SF小説はもっと昔からあったのに車は空を飛んでないし、宇宙旅行だってまだまだ当たり前の話じゃない。だけど25年後もこうやって新作の話をしているなんて想像していなかった。もっと近くて現実的な未来こそ想像するのが難しいなと感じてしまった。そして、宇多田さんは私より年下だということが空想でも何でもないただの現実だということで今回の話は終わりにしたい。

最後は少し古い作品だが「traveling」にしたい。宇多田さんの楽曲で最も好きなものの1つだが、今回の作品で再録されているということでどういった仕上がりになっているのか気になっている。というか個人的には一番の注目点だ。では、その再録作品とかつてのMVを4K版で同時にご一聴。




 

今年もサバの日サバシスター 覚悟を決めろ!

3月8日は「サバの日」だ。昨年同様この日はサバシスターの話。

そんなサバの日にサバシスターがメジャーデビューアルバム「覚悟を決めろ!」をリリースした。2024年の冒頭からいきなり特報があった。

まさかあのPIZZA OF DEATH RECORDS(ピザオブデス)からサバシスターが作品をリリースする日が来るとは思わなかった。たしかにボーカルのなちはkenさんの大ファンを公言していたけど、本当にリリースすることが出来てなんかよかった。しかもポニーキャニオン流通というメジャータイトルだ。

これまでのサバシスターのまとめ記事

 

さて、早速アルバムの簡単な内容と行きたい。発売日は2024年3月8日で全14曲。そのうち6曲はすでに音源でリリースされ、そのうち2024バージョンが5曲。「しげちゃん」はおなじみだったり、「!」はなち名義でMVが公開されていたりする。

では曲目を並べてみる。

1.サバシスター’s THEME(2024 ver.)

2.覚悟を決めろ!

3.ヘイまま!プリーズコールミー(2024 ver.)

4.リバーサイドナイト

5.東京こえー

6.しげちゃん

7.キラキラユー

8.22

9.!

10.よしよしマシーン

11.ジャージ(2024 ver.)

12.タイムセール逃してくれ(2024 ver.)

13.ミュージック・プリズナ

14.ナイスなガール(2024 ver.)

曲目リストだけ見るとガールズバンドらしいと感じるが、歌詞はなかなか鋭いものが多い。歌詞をピックアップしていくとよくわかるが、サバシスターはロックでパンクなバンドだ。先行でリリースされた「覚悟を決めろ!」を早速ご覧いただきたい。

彼女たちの覚悟を決めた様子が伝わってくる楽曲だ。歌詞もロックだ。なちの視点は本当に手痛いところを突いていく。「ジャージ」の歌詞が話題となったが、この曲の歌詞を聞いた時になちの「怒り」を感じた。「覚悟を決めろ!」もきれいごとを伝えたいわけじゃなくて、抗うことの大切さや覚悟を持つことの重さを感じた。「君を乗せたら 君も共犯」なんてしっかり毒づいているあたりも良い。やっぱり単なるガールズバンドじゃない、パンクバンドだ。ちなみに個人的には2番のAメロ終わりのリズムが好きだ。

「サバシスター’s THEME」も「タイムセール逃してくれ」もファンからしたらお馴染みかも知れないが、まさに「ノーコン、オーリーできないないまで死んでもいい」という天邪鬼。パンクだ。「!」も目線の鋭さに突き刺されてしまう。なちバージョンで。

最後は彼女たちを一躍有名にした楽曲「ジャージ」で締めたい。YouTubeのMVも無事100万回再生を達成した。今後はメジャーシーンに飛び出すことによって様々なプレッシャーやストレス、わだかまりが増えることだろう。元々感受性が豊かな彼女たちがそれらによって押しつぶされないように願っている。だけどそのうえで覚悟を決めたんだから活躍を楽しみにしておく。ではご一聴。

 

 

 

久しぶりの夜の短編 木曜はI'm a Rat

めちゃくちゃ久しぶりの夜の短編。

NOFXがアルバムをリリースするにあたり先行配信されたのが「I'm a Rat」。 Fat Mikeが作った曲だが、ハイスタが既にリリースしている。そのことも触れて、その後Fat Mikeがオーケストラでパフォーマンスしたものを記事にしたのが半年以上前だった。その記事へのアクセスが昨日あたりから集中した。日本でのファイナルツアーとPUNK SPRINGがいよいよ迫っている。最後にNOFXはどんな世界を見せてくれるのだろう。「メロコアの神」の最後に思いを馳せながらご一聴。

 

 

 

WET DREAM

香川・高松発でこんな良いバンドがいる。私の好物であるツインボーカルにメロディックパンクなバンド「WET DREAM」。

「My dear」という曲。全く持ってメロコアだ。ツインボーカルだ。簡単にバンドの紹介をしたい。2018年結成、ツインボーカルロディック・パンクバンド。ギターボーカル・ごり 、ベースボーカル・Hassie、ドラムボーカル・りおんの3ピースによるコーラスワークが持ち味のバンドだ。ライブも精力的に行っており、日本中どこでも演っているようだ。

Acacia

Acacia

  • WORLD WIDE records
Amazon

最後は「Acacia」という楽曲。このジャンルはなかなかポピュラーとは言い切れない部分がある。どちらにせよ、ここにもファンがいて地味に応援し続けるので何とか盛り上げてもらいたい。もしかしたらここをきっかけにツインボーカルの世界にのめり込む人も出て来るかも知れない。では、ご一聴を。