音楽好きの今の話と昔の話

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マーク・パンサーの存在と「globe again」

先日かの迷セリフ「アホだなぁ〜 そうだよ、アホだよ」で有名な「軟式globe」のYouTubeチャンネル登録者数が10万人を突破したことを知る。発信源はパークマンサー。現在は農業で生計を立てているようだ。

この記事は1年位前に書いた記事で、あれからglobeの様子はどうなったのか?を少し。特に音楽活動を再開した訳ではない。もしかしたら、音楽活動を再開させることはglobeにとって酷なことなのかも知れない。音楽的には大成功を収めたと言えるglobeが「晩節を汚す」となることもないとは言えない。そして、ここまで楽曲をリリースするスパンが開いたため、どうしてもどこか不安を感じてしまう。ましてや、KEIKOさんは一時重篤な状態にまでなっていた。こんな心配を私がここで書いたところで事態が変わることはない。だけどglobeのことはやはり気になる。

 

 

かつては音楽シーンの頂点に君臨したこともあるグループにも関わらず、マーク・パンサーさんの地道な活動が目立つ。もちろんそれぞれのメンバーも頑張っているが、globeの火を絶やさないようにとずっと守ってきたように感じる。マーク・パンサーさんと一緒にKEIKOさんもようやくラジオに出たり、イベントに参加したりと何とかここまで辿り着けた。

今回は少し踏み込んだ話としてこのマーク・パンサーさんの功績を考えてみたい。失礼ながらここからは「マーク」と呼ばせてもらいたい。父がフランス人で母が日本人のフランス生まれのハーフ。持ち前のルックスとスタイルの良さで「MEN'S NON-NO」 の初代専属モデル等、モデル業界で活躍していた。globe発足前から小室さんと親交があり、ラップで楽曲に参加したこともあった。有名どころではダウンタウンの浜ちゃんが所属したユニット、H Jungle with tのあの曲「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント〜」に参加していた。あの間奏のラップ&コールである。ちなみにDJ KOOも参加している。わたしもこのとき彼の存在を知った。

結婚した2002年を期にフランスや石垣島に移住していたようだ。子供のための移住という理由だったが、KEIKOさんと小室さんの結婚もあって事実上globeの活動もこの頃からに極端に減っていった。マーク自体ももしかしたらこの期間はいろいろと思うところがあったのかも知れない。2018年に神戸を生活の拠点とし始めた頃から日本での活動も本格的に再開した。

 

 

globeの絶頂期は、やはりフロントマンであるKEIKOさんにばかり目が行く。そして、作曲・プロデュースしているのは時の人「TK」こと小室哲哉さんである。正直なところ、マークの存在は後回しになりがちである。しかし、振り返ってみるとマークはglobeにおいてとても貴重な存在だった。グループのメンバー内での結婚があり、後の離婚。また、YOSHIKIの加入・離脱というメンバーの急激な変遷。そして、グループの声であるKEIKOの再起不能とまで噂された病気。おまけにTKの音楽活動引退宣言。この目まぐるしい事態を全て見つめて受け入れてきたのだ。それでもglobeを離脱することもなく、解散することもなく、ただじっと支え続けてきたマークの存在はめちゃくちゃ偉大だと思う。

TKもアーティストとしてマークの存在をかなり重要視している。「マークのラップはロックバンドのギター以上の存在」と例えたり、何かと重宝していたようだ。globeにおけるコアともいえる「マーク・パンサー」。なんとも健気な活動のおかげで現在もglobeは存在しているのかもしれない。そして冒頭の軟式globeの存在は話題性を高めるには寄与しているか否かわからないが、少なくとも「本家globeって今どうなっているんだろう?」と人々が思うきっかけづくりになっていると信じたい。実は冒頭の軟式globeYouTubeチャンネル登録者数は本家オフィシャルより1.5倍くらい多いのだ。

2025年の30周年で歌えることを目標にKEIKOさんは頑張っているとのこと。それまではもう少しマークには粘ってもらいたい。最後はやはり「Love again」。1998年3月31日発売の3rdアルバムのタイトルトラックであり、同日に発売された12枚目のシングルである。今振り返ったとき個人的に思うのは、この楽曲がglobeとして絶頂のピークだったと考えられる。このあたりはまた「私的名盤考察」シリーズで深堀りしたいと思っている。1sアルバム400万枚以上、2ndアルバム300万枚以上とともに異次元のセールスを記録し引っ提げたアルバム。このアルバムも200万枚以上と3枚で1000万枚以上売り上げたglobeの勢いの頂点ともいえる楽曲。小室サウンドユーロビートからトランスへ移行期に位置付けられ、その中に天才・小室哲哉ならではのアレンジを組み込んだ名曲。マークの思いとともに「Love again」ならぬ「globe again」に期待しつつご一聴を。