音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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夢見る少女じゃいられない

先日某のど自慢を見ていたら、ゲストに相川七瀬さんが出ていた。何を歌うのかと思いきや、まさかのあの曲を披露した。

1995年11月に「夢見る少女じゃいられない」でデビューした相川七瀬さんは、今でもしっかり声が出ている。この曲を歌いこなしているのはすごいと思う。若い頃のシャウト感を残しつつ往年の余裕を持たせている。デビュー後はスマッシュヒットを連発し、1996年7月にリリースした1stアルバム「Red」でチャートの1位を獲得した。その勢いのまま同年の紅白にも出場した。

その1stアルバムにも収録されている「BREAK OUT!」のMVである。この楽曲はかなり好きな1曲であるが、不思議な楽曲だ。モンキーダンスのノリで盛り上がるこの曲は今更ながら違和感を抱く。そのモンキーダンスは1960年代に流行したダンスで、このリズムを90年代のロックとデジタル音楽に結び付けた非常に興味深い楽曲である。いわゆるJ-POPシーンにおいて、走り始めて間もないデジロックの知名度を一気に高めた。

彼女を語る上で切っても切れないプロデューサーの存在がある。織田哲郎さんだ。昭和から平成にかけて筒美京平小室哲哉と肩を並べる超ヒットメーカーで、一時代を作り上げた名作曲家でありプロデューサーだ。その最高傑作と呼べるアーティストが相川七瀬さんだ。

織田哲郎さんが演奏する「夢見る少女じゃいられない」は改めてこの楽曲のギターの使い方のすごさを感じる。YouTubeも頻繁に更新され、とても面白い。織田哲郎さんに関してはまだまだ深掘りしたいので、また近いうちに別で記事に出来たらと思う。

 

いつまでも変わらぬ愛を

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さて、話を相川七瀬さんに戻そう。この30年近いキャリアで最初の5年がセールスとしてピークになるが面白い数字がある。

1st 「夢見る少女じゃいられない」12位
2nd 「バイバイ。」19位
3rd「LIKE A HARD RAIN」8位
4th「BREAK OUT!」4位
5th「恋心」2位
6th「トラブルメイカー」2位
7th「Sweet Emotion」2位
8th「Bad Girls」5位
9th「彼女と私の事情」6位
10th「Nostalgia」7位
11th「Lovin' you」8位
12th「COSMIC LOVE」6位
13th「世界はこの手の中に/Heat of the night」7位
14th「Jealousy」8位

デビューから5年でリリースしたシングルを並べた。なかなかハイペースでリリースしていた訳だが、タイトルの後ろの数字はオリコンセールスチャートの最高順位である。実は相川七瀬さんはシングルで1位を取ったことがない。しかし、1st「Red」2nd「paradox」3rd「crimson」のこの5年間にリリースしたアルバムは全てオリコンで1位を獲得している。常にシングルで話題を提供し続けて、アルバムで一気にかっさらう。その表現が正しいかどうかは別にして興味深いデータを持っている。

 

さて、相川七瀬さんはその30年近いキャリアの中で様々なことに挑戦し続けている。また、お子さんも3人いて、母親をしながら現在は大学生でもある。とにかく精力的な活動を行っている彼女は2023年にも14枚となるオリジナルアルバム「中今」をリリースしている。その中から「ことのは」という楽曲を。声は健在である。

 

 

そろそろ最後にしたい。ロックなボーカルで受け身な少女を歌っている不思議な歌詞の「夢見る少女じゃいられない」。そこから始まった彼女の音楽人生だが、今では常に積極的な活動を行っている。そんな最後の楽曲は、個人的に最も好きな楽曲のひとつ「COSMIC LOVE」。まだまだ勢いたっぷりの楽曲をご一聴。