音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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GUITARHYTHMを集めたら

GUITARHYTHM「ギタリズム」という言葉は布袋寅泰さんの造語だ。GUITAR(ギター)とRHYTHM(リズム)を掛け合わせた布袋さんらしいカッコいい言葉。ISM「イズム」の主義という意味も持ち合わせた深さもある。この「GUITARHYTHM」は布袋さんのアルバム、特にソロ活動初期からナンバリングされてきたライフワークとも言えるシリーズである。その始まりはコンピューターとロックの融合に挑戦したところからだった。いわばデジタルロックアルバムからスタートしたのが「GUITARHYTHM」シリーズだ。

 

GUITARHYTHM(SHM-CD)

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1988年10月5日に最初の作品「GUITARHYTHM」がリリースされた。2023年の今年の10月で35年だ。今回この話を出したのは2023年9月13日にこのシリーズ第7作目「GUITARHYTHM Ⅶ」が出るというのを聞いて、改めて布袋さんのこのシリーズに触れた記事を書きたいと思ったからだ。布袋さんとしても音楽的に非常にこだわりの強い作品だと思うし、私ではその真意には届かないかもしれないが、少しでも紐解ければと思い書き始めた。

私が最初に手に入れたGUITARHYTHMは1994年の4作目「GUITARHYTHM Ⅳ」だった。しかも当時はこの段階でシリーズ終幕とされた1枚だった。そんなことも知る由もなく、「さらば青春の光」や「サレンダー」などスマッシュヒットした曲が収録されたこのアルバムを聞きまくっていた。当時音楽に目覚め始めていた私は、ギターを買うか買わないか迷っていた。結局購入したのだが、確実にこの作品がギター購入の背中を押した。実は今回20年ぶりくらいに聞いてみたが、かなり内容を覚えていた。中学生だった私には「大人」な印象を受けたアルバムだった。この作品の後にリリースされた「POISON」「スリル」「バンビーナ」は誰もが知る作品だったが、「GUITARHYTHM Ⅳ」までの作品は多少は知られているが認知度は低い。「サレンダー」もオリコンチャートでは2位を獲得しているが、まわりに聞いてもすぐには出てこない楽曲だ。しかし、私にとって最初のHOTEIと言えば「サレンダー」かも知れない。

多感な時期にこのギターヒーローと出会ってしまった私は必然的に解散したBOØWYも聞きまくるが、今回は布袋さんのGUITARHYTHMの話に絞りたい。この4作目に感動した私は、すぐにこのアルバムを見つけ手に入れた。

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1992年にリリースされたライブアルバム「GUITARHYTHM active tour '91-'92」だ。

「MERRY-GO-ROUND」や「GLORIOUS DAYS」、「RADIO! RADIO! RADIO!」なんかもこのアルバムで存在を知った曲だ。

こうやって次に辿り着いたのが、「MERRY-GO-ROUND」「RADIO! RADIO! RADIO!」が収録されている1991年の2作目だった。このアルバムのコンセプトは少しスピリチュアルであったが、天使と悪魔がキーワードということもあり、楽曲自体はハードではないが、メタルのような印象も受けた。何処か崇拝してしまいそうになる雰囲気を持った楽曲たちだった。

 

GUITARHYTHM II

GUITARHYTHM II

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必然的に1992年「GUITARHYTHM Ⅲ」の話になるが、1、2作目に比べてロックンロールな要素が強い。「LONELY★WILD」などワイルドさをコンセプトにした作品だ。その流れで前述の4作目へと辿り着く。

 

GUITARHYTHM III

GUITARHYTHM III

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GUITARHYTHM IV

GUITARHYTHM IV

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4作目で一旦GUITARHYTHMシリーズは終わる。その後世間一般の方が知る布袋さんの時代が来る。その時代の話もしたいがまたの機会。GUITARHYTHMシリーズが復活するのは15年経過した2009年のことだ。

 

GUITARHYTHM V

GUITARHYTHM V

  • アーティスト:布袋寅泰
  • ユニバーサル ミュージック (e)
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「GUITARHYTHM Ⅳ」の15年後の2009年リリースされた「GUITARHYTHM Ⅴ」は初めて日本で録音された。数多くの日本のミュージシャンがゲスト参加しているのも特徴的だ。この10年後にリリースされた「GUITARHYTHM Ⅵ」はデジタル色の強いアルバムとなった。

 

 

ここで「GUITARHYTHM」から「GUITARHYTHM Ⅵ」までのテーマやコンセプトを並べてみたい。

Ⅰ.「架空のサウンドトラック」

Ⅱ.「時空を超えた魂の旅」

Ⅲ.「LOOKING FOR WILD」

Ⅳ.「ノーコンセプト」

Ⅴ.「モダンなビート」「テクノロジー

Ⅵ.「あの日見た未来」「かつて想像していた未来へ実際に来た自分たち」

こうやって文字だけで並べてみると一見GUITARHYTHMシリーズには一貫性を感じられない。たが裏を返せば時代の変化に合わせながら、布袋さんの音楽性も変化に対応しているということだ。普遍的なものはギターとロック。そこに圧倒的個性があるため、ブレない。個人的に面白いと感じるのはⅣとⅤの間にリリースされた作品だ。

この「SUPERSONIC GENERATION」は過去記事でも取り上げたこともあるが、HOTEI作品の中でも異作である。デジタルロックが色濃いアルバムで、シングルカットがないあたりGUITARHYTHMシリーズ同様コンセプトが強い。私は勝手に4作目と5作目の間にある「GUITARHYTHM 4.5」に位置付けている。実験的アルバムだったと思うが、布袋さんの音楽性にいい結果をもたらしている重要な1枚だと考えている。個人の感想だが。

 

SUPERSONIC GENERATION

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さて、最後は現代もしくはこれからの話。実はこの記事を書いている最中、メディア等に「GUITARHYTHM Ⅶ」の宣伝がたくさん出回っている。しかし、出来るだけネットや雑誌の特集やインタビュー記事は見ないようにしている。プロモーション活動中ということで見かける機会が増えているが、やはり先入観なしに7つ目の作品を聞きたいと思ったからだ。

 

 

星の入ったオレンジ色のボールは7つ集めると大きな龍が現れて願いを叶えてくれた。この「GUITARHYTHM」も7つ集めると大きなギターヒーローが現れて俺たちの願いを叶えてくれるに違いない。最後は「GUITARHYTHM Ⅶ」より、星繋がりとなったDEEP PURPLEのカバー「HIGHWAY STAR」を。原点回帰のようなコンピューターとロックの融合をご一聴。