音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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炙りなタウンの優しさ

昨夜少し飲み会まで時間があったので、黄色いお店に入った。気になっていたアーティストのCDが目に入ったので手に取った。

夜になったとは言え、かなり蒸し暑いビアガーデンはキンキンに冷えたビールを飲むのに最適だった。仕事関係とは言え、参加者のほとんどが気の知れた人たちだったので楽しむことが出来た。コロナがまた最近増えてきていると言われているが、少しずつこう言った機会が増えてきている。

家ではほぼ毎日飲むが、一度にたくさんの量はもう飲めなくなった。昨晩もビール3杯とハイボールくらいで、酔うというよりお腹がいっぱいになって飲めない。蒸し暑い中汗をかきながら飲んでいるので、どんどん飲めるかと思いきや意外と飲めない。翌日があるのでそこそこの時間でお開きとなり、別に飲み足りないとかあまり思わないタチなのでそそくさと送迎をお願いしていた方の車に乗り込んで帰路に着いた。

と、ここまでは単なる昨晩の出来事日記である。しかし、この日記には大事なものが抜けている。冒頭で申し上げたとおり、私はCDを購入しているのだ。しかも2枚。今回はそのうちの1枚の話。

この飲み会の最中もずっと頭の片隅にどこかこのCDのことが気にかかっていた。誤解がないように言うが、決して飲み会が楽しくなくてうわの空というわけでない。むしろ大変楽しかった。暑いことを除いて。そんなソワソワした状態で帰宅した私は早速広げた。

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「炙りなタウン」は岡山のバンドで2018年4月に結成された。当初3人だったが現在は、ゆきなり(Vo, G)、しおきち(Vo, B)の2人で活動している。今回入手したのは1stフルアルバム「炙りなタウン1 -死にたくなってからが本番-」。ただなんとなく聞いてみたいなという衝動があって、思わず購入した。帰宅するなり再生して通しで聞いてみた。ものすごい熱量を感じた。アルバムタイトルどおりの人生どん底のシチュエーションがたくさん並べられている。一見卑屈な若者の歌詞であるが、それに対して終始もがいている姿を描いている。まずは「63円」。

このアルバムの楽曲は全て、この「63円」のように常に全力疾走だ。あまり先入観を持たずに聞いたが、純粋にカッコいい。

「馬鹿」もいかにもな曲だ。馬鹿だからわからない、このフレーズを連呼して耳を塞いでいる感じがなんとも青臭い。そしてそのメロディは頭に残る。カッコつけなくてもいい、そんなことを思い出させてくれる。

ひたすら感情をぶつけている。周りの状況だったり、誰かだったり。でも結局は理不尽な状況の原因は自分であることにも気付いている。でもどうしたらいいのかわからないまま叫んでいる。その声は誰かに聞いて欲しい訳でもないのかも知れないが、やっぱり誰かには届いている。私にもその熱い思いは届いている、そんなアルバムだ。彼女たちのこの衝動は、是非一目でいいから感じて欲しい。最後は「ろくでなしの唄」。タイトルどおりろくでもないやつの唄。だけど、わかってやって欲しい。尖っているけど、誰かに聞いて欲しい、誰かを助けたいのだ。そんな優しいやつらの唄をご一聴。