とてもクラシカルな曲だが、名曲「Da Doo Ron Ron」のカバーをたまたま聞いて紐解いてみたくなった。
まずはオリジナルのThe Crystals(クリスタルズ)のバージョン。
1963年にThe Crystalsがリリースしたものがオリジナルになる。クラップから始まり、冒頭からアップテンポで盛り上がる。コーラスも心地よく、サビのドラムスのリズムが印象的だ。間奏もこの曲の印象的なところのひとつだ。ちなみにこのときのプロデューサーはPhil Spector(フィル・スペクター)だった。名プロデューサーによって世に放たれた名曲「Da Doo Ron Ron」のいろんなカバーを集めただけの記事だがご覧いただけたら嬉しい。ひたすら同じ曲であることをお許しいただきたい、といいながらどんどん放り込んでいく。まずはCarpenters(カーペンターズ)バージョン。
Karen Carpenterの優しい声がグッドメロディで引き立つ。1973年のアルバム「ナウ・アンド・ゼン」(Now & Then)に収録されており、オリジナルからちょうど10年くらいした頃。60年代から70年代へとロックがポピュラーミュージックとなり、音楽の流れも大きく変化していたが、間奏なども含めて比較的オリジナルに近い印象を受ける。続いてはThe Beach Boys(ビーチ・ボーイズ)バージョン。
先程と打って変わって、男性コーラス的な曲。印象的なサビのドラムス、間奏の件はすっ飛ばして、乾いたギターでホットロッド的。恐らく1979年に録音されたものだが、初期The Beach Boysらしいアレンジとなっている。次の曲は少し時代が遡るが1974年のカバー。
Sylvie Vartan(シルヴィ・ヴァルタン)が歌うバージョンは一味違っていた。ブルージーなイントロからどんな展開が来るかと思ったら、まさかというかやっぱりというかフランス語バージョン。
The Dollyrotsバージョン。こういったPOP PUNK系のバージョンに合う。メロディがキャッチーで耳に残りやすい。次のPANTONESもパンキッシュでキャッチーだ。
と簡単であるが美メロ「Da Doo Ron Ron」を並べてみた。あとこの曲のカバーを聞くときのお楽しみは1番の2回目のAメロの歌詞である。人名が出てくるのだが、オリジナルは「Bill」。男性が歌うバージョンは女性名の「Jill」と呼ぶケースが多い。色々と入れ替えたりしているのでアーティストごとに楽しめるのだ。もう一度振り返って確認してみると面白いので是非。
最後はやはりShaun Cassidy(ショーン・キャシディ)のバージョン。「Da Doo Ron Ron」最大にヒットしたのはオリジナルも含めこのShaun Cassidyバージョンと言われている。アイドルだった1977年に大ヒットし、今でもライブでこの曲を歌っている動画をYouTubeで見かけることができる。今回は1979年にリリースされたライブ盤から。こちらは「Jill」、ではご一聴を。