音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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「透明少女」が聞こえる ナンバーガール

実は若い頃ナンバーガールなんて聞いていなかった。「透明少女」がリリースされたのは1999年。ナンバーガールのメジャーデビューシングルだ。当時の私はメジャーJ-POPシーンをチェックしながらも、カッコいいのはパンクロックやスカなんだぜ、なんて気持ちでガレージロックシーンの注目株を聞くことはなかった。

2000年頃私はHi-STANDARDB-DASHDOMINO88なんかをがっつり聞いていた。激しくもメロディアスなバンドの音楽こそ私が欲しているものだと信じていた。その為ナンバーガールの存在は知っていたが、耳にしてもあまり受け付けることが無かった。当時私が「今」欲している音楽ではなかったのだろう。しかし、先日たまたまとある映像を見かけた。向井秀徳さんの「おかみさん…Do it!」のひと言から解き放たれたギター音で20年近くあった誤解が一瞬で解けたような気がした。

2022年の「透明少女」のライブ映像だ。田渕ひさ子さんのギターがこんなにカッコいいとは知らなかった。私が最も敬愛してやまない椎名林檎さんとも結構接点があることも知っており、一緒にやっている作品もいくらかは耳にしたことがある。だが、その「当時」欲している音ではなかったため耳に残っていなかった。

しかし、今回の前振りのような出来事があった。椎名林檎さんの作品「私は猫の目」に田渕ひさ子さんはギターで参加していたのだが確かにカッコよかった。このあたりから彼女のジャズマスターの音がうっすらからはっきりと聞こえてくるようになった。

もしかしたら、私にとって田渕ひさ子さんがまさに「透明少女」だったのかも知れない。ようやく見える、いや、聞こえるようになってきた。音楽に対して自分もゆとりを持って聞くことが出来るようになれたのかも知れない。今回は田渕ひさ子さんの話ばかりだが、バンド全体の素晴らしさ言うまでもなく、ようやく彼らが稀有なサウンドを奏でることに気付くことが出来た。私の「次手に入れるCD」のメモにナンバーガールの名前が増えた。これからしばらく探し求めて行く日々になる。ラストは原曲「透明少女」。バンド全体の音が覆い被さってくるような名曲をご一聴。

 

透明少女

透明少女

  • アーティスト:NUMBER GIRL
  • ユニバーサル ミュージック (e)
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