音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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LAST GIGSから6年と34年

 

先程もYouTube氷室京介を見ていた。少しギャンブル界隈でLAST GIGSが少し話題になったようだ。

言わずと知れたBOØWYのボーカルだが、純粋に男性ロックボーカリストとして最強だと感じてしまう。声の鋭さ、抜ける音のブレス、ナルシスティックな動き・発言、歌唱力、ロッカーとしての存在感が圧倒的であり、そのオーラが近寄りがたい程にほど走った孤高の人物である。ベビーフェイスでもヒールでもなく、そう彼は唯一無二の「ヒムロック」なのである。

「お前のヒーローは布袋じゃないのか?」なんて言われそうだが、あくまで布袋さんは「ギターヒーロー」である。彼の8ビートは至高だ。

しかし、私にとって最強のロックボーカリストヒーローは氷室京介(以下、ヒムロック)である。

まずはヒムロック最強にして最高のMV「KISS ME」である。1992年リリースのこの作品に少々無敵の時間を頂きたい。

まず、楽曲が素晴らしい。ヒムロックの最高の瞬間を表現した3分30秒である。イントロの乾いたギターリフは、私の中で史上最強のギターイントロのひとつである。そこからヒムロックのボーカルは前述のように鋭利な刃物のごとく、私の耳に飛び込んでくる。

「カッコいいとはこの事だ」を体現した映像はヒムロックのかっこよさ、キレ、セクシーさ全てを詰め込んでいる。「俺以外にこの曲を歌いこなせるやつはいない」と言わんばかりの動きは見ている側を虜にする。さて、そろそろご覧いただき痺れてもらおう。

だがたったひとつだけ謎がある。よくわからないが、一瞬2分32秒あたりの謎のカメラワークがあるのだ。なんか自分で動いてる感出てる。これが意図的かわからなく、なんでそうなんだろうと考えてしまうが、最高の1曲に変わりない。

続いての曲は「SQUALL」。「KISS ME」から何作品かあとの1996年にリリースされた曲だがこれもまたMVがいい。「KISS ME」の時はシルエット的なチラリズム的なヒムロックであったが、この作品はもろ全身さらけ出している。動きは「これぞ」ヒムロックだ。歌いながらやりすぎくらいまでカッコつけるなんて逆にダサい。しかし、私はこれが日本人で許されているのは郷ひろみヒムロックだけだと思っている。この「SQUALL」のMVは常にヒムロックを中心に撮影しているため下手な動きはできない。「さらけ出した裸の俺を見てくれ!」と言わんばかりに、とにかく動き回る。

ここまで書いて、ただのナルシストを紹介しているみたいだ。普通であれば「ライブハウス武道館へようこそ!」なんて言おうものなら「こいつは何を言っているんだ?」となってしまうだろう。しかし、ヒムロックがそう観衆に呼びかけると皆魔法がかかったようにそこはライブハウスに変わってしまうのだ。まさにカリスマと呼ぶにふさわしい人物なのである。

楽曲についてだが、バラードなんかももちろんあるが、1988年のソロデビュー曲「ANGEL」から一貫して疾走感溢れるロックである。しかも歳を重ねるごとに重厚感も併せ持ち進化を続けている。本格的にアメリカに移住してからは日本の音楽シーンで見かけることが減ってきたものの音楽としては相変わらず進化し続けた。その進化の途中の2006年のこの一曲。カッコいい。

この作品をリリースしたときは46歳。50手前のおっさんとは思えぬこの疾走感、たまらない。

少し時間が前後するが2004年にちょっとした奇跡が起こる。BOØWYの曲を解禁し始めたのだ。この時の東京ドームのオープニングは観客鳥肌モノの演出だ。

もったいぶった挙句、あのドラムスが聞こえ始めたときの「え?え?」みたいな観客の空気感が凄い。満を持して歌い始めたヒムロックの心中はニンマリだったに違いない。不安もあったかもしれないが、大観衆の反応を見てさぞ楽しかっただろう。しかし、しかしだ。最高の演出に演奏なんだが、やはりギターの音が気になるのは私だけだろうか。

ここで一旦現段階での最新シングル曲、2014年の「ONE LIFE」をお聞きいただこう。

このライブの前日に氷室京介からの卒業、第一線からの引退を発表した。ずっと走り続けたヒムロックだが、耳がダメになったようだ。結構前からだったようで大変だったろうと思う。

ここまでヒムロック讃歌が続いたが、きちんとカッコよさが伝わったかわからない。俺は永ちゃんが好きだという方も多くいる。その方たちが永ちゃんが"最高のロックボーカリスト"だという熱い思いと同様に私もヒムロックを"最高のロックボーカリスト"だと思っている。初期の超名曲「JEALOUSYを眠らせて」の1991年ライブバージョン。BOØWYの雰囲気が残る若いヒムロックだ。いい忘れたことがあった。めちゃくちゃいい声だ。ではご一聴を。

KISS ME

KISS ME

  • アーティスト:氷室京介
  • EMIミュージック・ジャパン
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