サッカー日本代表のブラジル戦、想像するだけで胸が熱くなる。決勝トーナメントという最高の舞台で相まみえる「本気のセレソン」。歴史的な大金星か、あるいは世界の壁に叩きつけられるか――。結果はどうあれ、私たちができるのは声を枯らして応援することだけだ。
さて、そんなサッカー大国ブラジルだが、音楽の国としても底知れないポテンシャルを持っている。「ブラジル音楽」と聞くとサンバやボサノヴァといったラテンの風をイメージしがちだが、実はヘヴィなバンドサウンドの宝庫でもある。
メタル界ではSepultura(セパルトゥラ)やAngra(アングラ)といった世界的巨頭を生み出した国。では、パンクロック/メロコアシーンはどうなっているのか?
今回は、サッカーの熱戦を前にぜひ聴いてほしい、2000年代の熱いブラジリアン・パンクロックシーンを紐解いていく。アメリカのBlink-182やSum 41、日本のHi-STANDARDやELLEGARDENが好きなキッズなら、間違いなく脳汁がドバドバ出る「宝の山」がここにある。
1. シーンの絶対王者:CPM 22(セー・ペー・エーミ・ヴィンチ・エ・ドイス)
2000年代前半のブラジル・メロコアシーンにおいて、頂点に君臨し続けたのがこのCPM 22だ。
これぞ2000年代!というカラッとした疾走感と、一発で脳裏に焼き付くキャッチーなサビ。ポルトガル語の響きが、不思議と極上のメロディへと昇華されている。
🎧 コレを聴け!
『Dias Atrás』
彼らの最大ヒット曲。哀愁漂うイントロから一気に爆発する展開は、2000年代エモ・メロコアの教科書。全バンドキッズ履修必須の名曲だ。
『Regina Let's Go!』
初期インディーズ時代からの人気曲。全編英語詞のようになめらかに聴こえるポップさと、最高に爽快なスケートパンク・チューンがたまらない。
『Tarde De Outubro』
イントロのギターリフ一発で鳥肌モノ。カリフォルニアの青空を思わせる(でもここはブラジル!)、ドライブに最適な爽やか疾走曲だ。
2. 西海岸の DNA を継ぐミクスチャー・パンク:Charlie Brown Jr.(チャーリー・ブラウン・ジュニア)
ミクスチャー・ロックとしての側面も強い彼らだが、2000年代のアルバムでは最高にキャッチーなポップパンク/メロコアを量産していた。
西海岸系のラフで骨太なサウンド、そしてストリートの匂いがプンプンする佇まいは、当時の日本のロックキッズにも絶対刺さるスタイルだ。
🎧 コレを聴け!
『Te Levar Daqui』
当時のブラジルの超人気青春ドラマの主題歌。パンキッシュなリフと、思わず口ずさみたくなるメロディで国民的ヒットを記録したアンセム。
『Só Por Uma Noite』
疾走感のあるビートに甘酸っぱいメロディが乗る、直球のポップパンク・ナンバー。サビで一気に視界が開けるような爽快感が抜群だ。
3. エモーショナルな哀愁が胸を刺す:Detonautas(デトナウタス)
2000年代に大ヒットを連発したポストグランジ/オルタナティヴ・ロックバンド。一見パンクとは距離があるように思えるが、当時のアルバムにはアメリカのメロディック・ハードコア(メロハコ)の血が濃く流れている。重厚なグルーヴの中に宿る「哀愁」と「焦燥感」が、彼らの最大の武器だ。個人的にはかなり推しバンドだ。
🎧 コレを聴け!
『Quando O Sol Se Pôr』
「太陽が沈むとき」というタイトルの通り、夕暮れ時に聴きたくなる哀愁メロコアの名曲。エモーショナルなサビが胸を締め付ける。
『Outro Lugar』
重厚なギターリフと疾走するドラムが心地いい、ドライブ感抜群のパンキッシュなキラーチューン。テンションを爆上げしたい時に最適だ。
サッカーも音楽も、情熱の国ブラジルは伊達じゃない
地球の裏側にあるブラジルだが、鳴らされているサウンドは私たちが青春時代にベースメントやライブハウスで聴いていた、あの懐かしくも熱いメロコアそのものだ。ラテンの血が通ったキャッチーなメロディと、胸を焦がす疾走感。歴史的一戦を前に、ブラジリアン・パンクを爆音で鳴らして気持ちを高めてみるのはどうだろうか。最後はThe Offspringが熱いブラジルのパンクロックファンのために書いた「Come To Brazil」を最後にご一聴。

