GREEN DAYの初期、LOOKOUT RECORDSリリース作品の話。若い頃に少し耳にしたことがあるようなないような作品。記憶にないということは、聞いていても気に留まるほど耳が肥えてなかったということだろう。
先日たまたま中古店で特価コーナーを舐め回すように見ていたら目に留まった。それが幸運だった。 LOOKOUT RECORDSらしいポップでキャッチーでライトなサウンドは、改めて聞いてみると衝撃を受けた。これぞ特Aクラスのインディーパンクロックバンドだと感じる。1990年リリースのコンピレーションアルバム「1,039/Smoothed Out Slappy Hours」はガレージロック全開のところへパンクロックの風味を混ぜ込んだようなサウンド。そこへあのメロディアスなGREEN DAY節、それはすでに健在だった。ポップなTHE WHOやTHE JAMのような印象を受ける楽曲は「DOOKIE」前夜の「Kerplunk」へ繋がる。RAMONESとともにポップパンクのフォーマットといっても過言ではないGREEN DAY。そのバンドの初期音源は単なるレア音源ではなく、GREEN DAYだという先入観を差し引いても、パンクロック新時代の幕開けを感じさせる2枚だ。
荒削りな「1,039/Smoothed Out Slappy Hours」は1つのアルバム「39/Smooth」と2つのEP「1,000 Hours」「Slappy」を混ぜ合わせたもので作られた。1stアルバムといえば正確ではないものの、実質1stととして位置付けられている。その中からまずは1曲「Disappearing Boy」のライブバージョン。
続いてはOperation Ivyのカバー「Knowledge」のライブバージョン。
次は「Kerplunk」は現ドラマーのTré Cool(トレ・クール)が参加した初めてのアルバムの話。2ndアルバムとなるこの作品にはTHE WHOの「My Generation」のカバーがカッコいい。
その他「Kerplunk」に収録されている「2,000 Light Years Away」。RAMONESが世界に広めたポップパンクのリズムにBillie Joe Armstrongのキャッチーなメロディをぶち込んでかき混ぜた様な名曲。
そろそろ「Welcome to Paradise」を最後に。2ndアルバム「Kerplunk」に収録され、3rdアルバム「Dookie」でもお馴染みのGREEN DAYの代表曲のひとつ。久しぶりに来日するGREEN DAYを意識していたところで見かけたこの2枚を手に入れられたことは幸運だった。私的名盤考察シリーズにしても良いかなと思ったが、今回は素直に聞きたい。ではご一聴。