音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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ザ・リーサルウェポンズ(THE LETHAL WEAPONS)

コンセプトや設定というのは大切だと感じるユニットの話をしたい。狙った客層がある程度絞られてしまい、ニッチとはまでも言わないがファンが特定の年齢層になってしまうということがある。わかりやすく言えば、「わかる人にわかれば良い」というスタイルを貫くバンドやグループは昔から多くいる。しかし、ブレないというのは難しく、同じようなことばかりしているように映ってしまい、大体は飽きられてしまう。昭和に生まれた設定がブレない代表的なバンドはやはり「聖飢魔II」だろう。とは言えデーモン閣下も少しずつ変化対応しながら続けている。

 

 

さて、そんな前置きをしておきながらのザ・リーサルウェポンズ(THE LETHAL WEAPONS)の話。ご存知ない方に簡単に紹介を。アイキッド(AI-KID)とサイボーグジョー(CYBORG JOE)の2人組ユニット。ユニットの略称は「ポンズ」まずは聞いていただければよくわかるのでどうぞ。

彼らの代表曲のひとつ「80年代アクションスター」をご覧いただければ彼らのコンセプトがわかりやすいだろう。まさに80年代をモチーフとした歌詞と昔のゲーム音楽をイメージさせるサウンド。この楽曲のMVが公開された2019年が彼らの正式な活動開始日となっている。メンバーはアメフトのヘルメットを被っているのがアイキッドで作詞、作曲、アレンジ、ギター、キーボードなどこのユニットのブレーンである。中身は日本人だが、発明家という設定でサイボーグジョーを作り出したのもアイキッドだ。そのサイボーグジョーはアメリカ・オハイオ出身のボーカルだ。オハイオだけに「人造人間0810」という設定で、私の世代から上の層を狙った音楽でコアなファンを作り出している。お世辞にも上手いわけでも、カッコいいわけでもない。ただ、なんだかわからないかすごく良い。音楽というものはこうだから面白い。狙いすぎても滑るだけだからこのバランス感覚が素晴らしいユニットだと思う。では、もうひとつの代表曲「昇龍拳が出ない」をご覧いただきたい。

もうタイトルで内容がわかってしまうあたりおじさんだ。2019年の活動開始からこのコンセプトで始まり、スタイルを変える事なくコロナ禍を潜り抜けてきただけでも評価に値する。

 

80年代アクションスター

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昇龍拳が出ない

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お笑いで言うところの「天丼」と似たようなお約束、ファンが決まったところで合いの手を入れたりすることは昔からある。しかし、ポンズが繰り広げるライブは従来のコール&レスポンスよりももうひとつ踏み込んだ設定を作り出している。それはポンズがリードボーカルと観客によるツインボーカル体制であるという設定であることだ。ほぼ全ての音源にあらかじめ絶叫パートが入っており、観客とのコール&レスポンスが特徴的なライブだ。つまり極端に言えば、観客がいないと楽曲が完成しないというギャンブル的な仕掛けであった。しかし、結果的にコアなファンを多く生み出すことに成功した。それらコアなファンを多く手に入れた彼らは今後どうなっていくのか?コアなファンを大量に抱えている冒頭の聖飢魔IIではないが、長いキャリアを築くためには本人たちの強い意志も必要となる。そして今年の11月11日に両国国技館にて彼らのライブが開かれ、バトルロイヤルするらしい。

そんなポンズにこれからも期待していきたいと思いながら最後の曲。「ボウズ」という釣りを背景に歌っているだけのMV。しかしサウンドは80年代感たっぷりで彼ららしい。国技館でのパフォーマンスに期待しながらご一聴を。