本日はとあるアメリカのバンドの話だが、プロパガンディ。このバンドのイントロを聞くたびに思うことは、simple is bestと言う言葉を考えさせられてしまう。普通キャッチーなイントロが楽曲の始まりを告げ、Aメロやサビへと繋がる布石となる。一般的にはシンプルかつキャッチーなケースが好まれる場合が多い。そして、このバンドのイントロだが、とにかく複雑かつ長いことがままある。しかしながら、そのことがこのバンドのクオリティの高さを証明しながら、長ったらしいのに飽きさせず、彼らのサウンドの虜にさせられてしまう。そして重い音にも関わらず、キレと疾走感が凄まじい。
1986年結成のカナダのバンド。バンド名からして政治的メッセージの強いバンドだ。最初はFat Wreck Chordsからリリースしていたが、色々あり今はEpitaphからリリースしている。いわゆるメロディックでハードなバンドである。
まずは1stアルバム「How to Clean Everything」から「Ska Sucks」をどうぞ。
タイトル通りスカをバカにしている楽曲で、スカパンクのリバイバルで金儲けをしているバンドをディスっている。そんな意味合いの楽曲にも関わらず、カッコいいスカパンクに仕上げるあたりプロパガンディの皮肉が効いてて良い。初期の名曲である。
次は歴史的名盤と言っても過言ではないと勝手に思っている2ndアルバム「Less Talk, More Rock」より代表曲「….And We Thought Nation States Were a Bad Idea」をご覧いただきたい。あえてライブバージョン。
観客の野郎、おっさん率からゴリゴリ感がよくわかる。そして、イントロからしてヤバい。歌詞の政治的メッセージの強さも凄いが、イントロのギター、ベース、ドラムの絡み方の複雑さが凄まじい。今回のタイトルで伝えたかった「シンプルがベストではない」のはこれである。正直最初はわからなかった。どうやったらこんなギターリフが思いつくんだ?と思わせられる名曲であり、聞けば聞くほど中毒性が増す楽曲である。いわゆるスルメソングだ。少し話が逸れるが、あのMad Caddiesがこの曲をカバーしているという私にとってはご褒美のような一曲をどうぞ。
話を戻して、イントロが複雑だと言ったが当たり前にのっけからカッコいい楽曲も。「Back to the Motor League」という楽曲だが疾走感溢れる名曲である。どうぞ。
しかしながらこのバンドの醍醐味は見せつけてくるイントロである。詰め込んだなーという印象の楽曲「Dear Coach’s Corner」をご覧いただきたい。
キャリアも長いバンドなので、また話ができればと思う。最後は「Failed Imagineer」と言う曲を。興味がある方は是非色々聞いていただきたい。カッコいいから。キレと疾走感を堪能しながらご一聴を。