音楽好きの今の話と昔の話

普段目についた音楽について何となく語ります。

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「GOD SAVE THE QUEEN」が変えた世界

英国女王・エリザベス2世が崩御されました。

世界中を駆け巡ったニュースですが、この方の功績は非常に大きかったものと思います。

皇室のある日本との関係も良好であったと思いますし、この方のおかげで英国への親近感はわいたと個人的には感じます。

国家に奉仕した人生だったと思います。この運命にある方にしか覚悟できない立場だったと思うと70年もの間大変苦労されたと思います。

私はエリザベス2世のケーキカットが印象的でした。何度か映像で拝見したことがあります。笑ってはいけないですがほほえましいシーンでした。

 

このニュースを聞いた時最初に頭で流れたのはセックス・ピストルズ「GOD SAVE THE QUEEN」の歌詞"No Future"がループしました。

私は学生時代に友人の影響でパンクの基礎を叩き込まれ、いくつかの著書を読んだり、CD・レコードを聞きまくりました。やはり最重要バンドのひとつであるセックス・ピストルズのことも知ることとなりました。

サッチャー首相が登場するまでの1970年代英国は、労働党政権の産業国有化による労働者階級の反発、またマルコム・マクラーレンのその社会的背景を読み取った次々の施策によりパンクカルチャーが生まれました。この社会情勢を組み込んだ音楽シーンというのは熱量がすごいですね。世界でもいくつかありますが、このパンクカルチャーというのは興味深いもののひとつです。

当時のことは聞いた話でしか知る由はないですが、かつての日本よりもお堅いお国柄だったようです。彼らの登場はものすごく奇抜かつ衝撃、また影響は絶大だったと想像できます。

英国国歌をもじったこの反王政主義な曲「GOD SAVE THE QUEEN」がリリースされたのが1977年で、もちろん反響はすごかったようです。女王即位25周年のという機運もある中、やはりというべきか放送禁止になりました。日本でも1988年まで放送禁止になっていました。

曲自体はまさにパンク色前面に打ち出したイントロギターリフ、そしてジョニー・ロットンの突き刺さるようなヴォーカルは攻撃的な歌詞をより強調させました。クオリティがパンクですが、この初期衝動は純粋に熱くかっこいいです。

"No Future"と叫んで40年以上経過しました。当時の英国の状況とは大きく変わったかと思います。「このままでは未来はない」と嘆いたおかげか否か、サッチャーによる改革が行われ衰退国家から先進国に返り咲くことが出来ました。パンクカルチャーを通してほんの少しでも未来を変えることが出来たのであれば彼らの叫びは意味があったんだと思います。

儚くもセックス・ピストルズは短命でありましたが、エリザベス2世は長く英国女王として君臨しました。比べるつもりはないですが、両者とも英国にとって良い未来をもたらした存在という点では共通しているんじゃないかな、とひとり勝手に思い耽っています。

今回はいつもより長くなりましたが、やはり最後はこの曲「GOD SAVE THE QUEEN」で是非ご一聴を。

 

 

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